こんにちはドルフィン八戸店の嶋守です。
この度八戸店ではビルトインガスコンロの取り扱いを拡張することになりました。そこで各メーカーの違い、価格帯の違いなど解説致します。
価格帯による違い
1.低価格帯 メタルトップ
低価格帯のモデルは各社の違いがほとんどありません。
定価で10万円前後。店頭価格で5万円前後のゾーンです。
トッププレートは金属製で塗装を施したもの。だいたい真っ黒い色をしています。通称『メタルトップ』と呼ばれます。金属にガラス釉薬をコーティングしたホーロートップです。
ホーローと聞けば、タカラスタンダードさんが思い浮かびます。
あちらは強度もあって丈夫と言われていますので、さぞかし良いモノだと思ってしまいがちですが、ホーローといえどもガラス釉薬の品質や層の厚さによって全く性能が違ってきます。
古くはツタンカーメンの面にも使用されてきた金属コーティング技術であり、金属の腐食を防ぐ効果、熱に対する耐性がある為ガスコンロに採用されているわけです。
弱点はコーティングされているホーローが剝がれて金属が表面に現れるとあっという間に劣化すること。
こすらなければいつまでも綺麗なままです。
でも・・・。汚れると擦りますね。そうするとコーティングがその度に落ちてしまうわけです。
故に、耐久性では最下級と位置付けられていて、価格もお安い。
当然耐久性も低い。
その為どちらのメーカーさんもこのグレードは機能面をあまり追加せずに最低限の性能で販売しています。
2.中間価格帯 スタンダードモデル
定価設定20万円前後、店頭価格10万円前後のモデル。迷ったらこのゾーンで間違いありません。
パロマ ブリリオ
リンナイ マイトーン
ノーリツ ファミ
いくつか特徴がありまして
特徴1.グリル内で使うボックスタイプのプレートが標準装備
最近流行のこのアイテムはパロマさんが一番最初に発売しました。
グリル内に密閉または半密閉の容器を入れて調理することで油ハネを99%に近いレベルで防ぎます。
魚を焼く度に汚れた庫内の掃除が面倒というお悩みを解決してくれます。
ちなみに、この器具を使うと鳥料理がとても上手にできます。レストランのように表面パリッと、中ふっくらに誰でも焼けます。
これはフライパンではまず、できません。プロの方は出来るかもですが普通は出来ないと思います。
それが誰でも簡単にできてしまう優れものです。
特徴2.オートメニュー機能が追加
ボタン一つで火加減を調整してくれる機能が各社追加されます。
特徴3.レンジフード連動タイプが選べる。
このグレードからレンジフードとの連動機能が選べるようになります。ガスコンロを点火すると、連動してレンジフードが稼働する機能です。もちろんレンジフードが対応している必要があります。
そんな贅沢装備いらないよと笑われることもありますが、そう捨てたもんじゃありません。
換気扇の付け忘れ、どなたでも経験あると思います。
さらに調理後すぐに消すと換気が不十分な気がしてしばらく付けっぱなしにして、そのまま忘れたりすることありませんか?
ちゃんとしばらく換気してから自動で消えてくれます。
なかなか便利で一度経験すると手放せなくなる装備です。
3.中高級グレード
各メーカさん、一番力が入ってるゾーンです。一番のおススメはこちらです。定価で25万円前後、店頭価格で15万円前後です。
ここから、一気に各メーカーの個性が出てきます。
パロマ ウイズナ
パロマさんの売りはタカラスタンダードと独占契約で搭載している高品位ホーローワークトップ。商品名はハイパーガラスコートトップです。低価格帯でも触れましたが一口にホーローといっても性能がピンキリ。こちらのホーローは性能が高いです。
タカラさんのホーローはガシガシ削ってもそう簡単にキズがつかず、むしろどうやったら傷をつけられるのか知りたいぐらいです。さらには叩いてもそう簡単にへこまない。個人的に最も理想的なガスコンロワークトップの素材だと思っています。
パロマさんの素敵な特徴の一つにグリルの排熱コンロが細くて小さいというのがあります。この部分は何かと調理クズが落ちて汚れやすいポイントです。そこが小さいというのはうれしいポイント。
リンナイ リッセ
リンナイさん唯一の装備のセラミックバーナーを搭載しています。これは業務用厨房機器にも採用されていて、一味違う仕上がりになります。遠赤外線が普通よりたくさん出るため、より炭火に近い仕上がりが期待できます。食べたことが無いので言い切れませんが。きっと美味しいと思います。
ノーリツ オルシェ
ノーリツさん渾身の新作。1℃単位で火力を調整できて、それがデジタル表示で見て確認できます。フライパンや鍋の底の温度センサーでリアルタイムに計測しています。調理に拘る方にはたまらない機能かもしれません。卵焼き一つとっても温度を変えて味の変化を楽しめたりできそうですね。
4.高級グレード
このゾーンは各メーカーさんの技術アピール。これが我が社の最高傑作です!というゾーン。定価35万円~40万円。店頭価格20万円~。高級ゾーンなのでなかなかお高いです。簡単には手が出ないと思いますが、もちろん満足できると思います。ただ、高級ゾーンなので贅沢装備も含まれます。資金に余裕があるなら最高の調理体験ができると思います。
パロマ クレア
リンナイ デリシア
ノーリツ プログレ
このゾーンの商品になると各社の機能が全部乗せで、これまで登場した機能はもちろん搭載されて、さらにスマートフォンによる細かい調理指示ができるようになります。スマホで作りたい料理選んで、その通りにグリルに入れて操作すれば自動で火加減を見て調理してくれます。
他の価格帯と大きく差が出るのはグリルの機能。こちらがより多彩になります。専用の鍋状の器もより大型化して、オーブンと同じ機能を果たします。
ちなみに、最近のキッチンではオーブンが激減しました。その理由は、ガスコンロや電子レンジがその機能持ち始めたからです。
その点、火力面で電子レンジよりもガスコンロのほうが絶対的に優秀です。
グリル料理に拘りたい方はこの価格帯から選ぶのが正解です。
逆にグリルあまり使わない方にはそれほどの恩恵はありません。トップのガスコンロ部分については中高級の商品とさほど変わらないからです。
むしろ、その部分は調理というより単純に高価な素材やデザインになっていてカッコ良い、という差になります。
いかがでしょうか、皆さまの商品選びの参考になれば幸いです。
最後に
ちなみにキッチンリフォームの相場は50万円~100万円ぐらいが最多のゾーン。
その価格帯のキッチンには高級タイプのガスコンロが搭載されることはまずありません。1.低価格か2.中間価格帯のガスコンロが普通です。
3.の中高級タイプも搭載されないと思います。
150万円~200万円クラスのキッチンで、ようやくクレアやプログレやデリシアが登場となります。
実はキッチンをリフォームしても調理器具であるガスコンロ、レンジフード、水栓金具がお安いグレードだと、そんなに代わり映えしません。ですが、キッチンそのままで高級ガスコンロに入れ替えたらどうなるか。
毎日が変わります。
そう考えれば20万~クラスの高級ガスコンロという選択、アリだと思いませんか?
八戸店ではできる限り展示ラインナップを増やして比較検討できようにしていきますので是非ご来店のうえお確かめくださいませ。