こんにちはドルフィン八戸店の嶋守です。
八戸市エリアでは新築に好条件の土地を探すのが難しくなってきました。
住宅業界は土地の確保が最優先。どんなに魅力ある建物を設計しても、立地条件の良い土地が見つからなければ販売が難しい。
八戸エリアでは近年大型造成が行われておりません。かつての白山台ニュータウンや、田向エリアのような大きな新築好立地エリアの造成をみかけません。
必然的に所有している土地の活用を考えるケースが増えてきます。
その場合
①今ある建物を解体して新築する
②今ある建物をフルリフォームする
で悩むケースが多いです。今回はそれぞれのメリットデメリット、費用的な面について書いてみます。
ケース1 新しい土地に新築する場合
費用・・・土地代1500万円~2000万円+新築費用2000万円~3000万円
この場合は新規に購入する土地の代金が上乗せになります。
メリットは住みたい土地、新しい生活圏を獲得できるということです。
お子様の教育、通学面であったり、お買い物のしやすさであったり、景色の良さであったり。選ぶポイントは人それぞれです。ほとんどの場合は住宅性能云々よりも土地に魅力を感じて購入される場合が多いです。その土地は生涯に渡って財産となり家族に受け継がれていくので決して高い買い物ではありません。
デメリットは費用が最もかかる点です。
ケース2 解体して新築する場合
費用・・・新築費用2000万円~3000万円前後+解体費用300万円前後+仮住まい費用20万円前後
この場合は既存住宅の解体費用が上乗せになります。
メリットはシンプルに土地代がかからないことです。追加で解体費用がかかることに抵抗感を感じる場合もあります。高額に思えますが新たに土地を購入するよりは低予算です。
デメリットは特にありませんが、解体費用がもったいないと感じる方が多いのではないかと思います。車一台分に相当するので躊躇してしまうのも無理もありません。ですが、この費用はいつかは負担する日がきます。仮に土地の売却を視野にいれるとしても買取業者はこのぶんの費用を差し引いて値をつけます。
ケース3 フルリフォームする場合
費用・・・1000万円~2000万円
メリットは新築に比べて費用が抑えられる点です。理由は明確で基礎、柱(構造躯体)、屋根、がそのまま利用するからです。新築時にかかるそれぞれの費用は基礎・・・300万円前後、柱(構造躯体)・・・300万円前後、屋根・・・300万円前後となっています。新築費用とリフォームの差額はここで生まれます。
デメリットは大きく形を変えられないということです。部屋を広げたりするのは可能ですが、構造上どうしても動かせない柱などの構造体が存在します。それらは基礎の形状とも連動していますので現在の骨組みをうまく活用することを求められます。
1000万円という予算についてどう思うかもポイントです。この金額から「建て替えたほうが早いかな?」「売って新しい土地買ったほうが早いかな」といろいろ考え始めます。
その場合は一度不動産屋さんに売却相談してみるのもオススメです。その場合、酷なようですが建物の価値は0円として査定されるのがほとんどです。むしろ解体費用300万円程度がマイナスとして計算されます。
実際はリフォームするのであれば基礎、柱、屋根で900万円程度節約になるのに「0円」はないだろう!と理不尽に思うかもしれませんが、取り扱う業者側からしたら販売リスクのある古い建物を抱えるよりも、解体して土地として販売するほうがリスクが少なくリターンが多いのです。
そこで第4の選択肢、中古物件の購入が登場します。
ケース4 中古物件を購入してリフォームする場合
実は、売り手側も買い手側もWINWINになるのがこのパターンです。
仮に建物500万円+土地2000万円という案件があったとします。
売り手側からしたら解体費用300万円かかると見込んでいる物件を、500万円で買ってもらえるなんて最高です。
買い手側からしても基礎、柱、屋根で900万円のコストダウンになるのに500万円で買えるなんでお得です。
この場合のポイントはその建物が本当に500万円~900万円の価値があるのかどうか見極める必要があるということです。躯体がゆがんで使い物にならない場合は基礎しか残らず、構造、屋根の解体費がかかるばかりでメリットがありません。さらに基礎部分だけあっても、設計に制限が生まれるばかりでもはや300万円の価値もありません。なぜなら基礎と躯体は基礎に埋め込まれたボルトと躯体が緊結していることで初めて意味が生まれるからです。躯体の無い基礎部分はほとんど利用価値がありません。解体撤去するのが得策です。
果たして知識のない一般の方がこの見極めができるでしょうか。答えはノーです。
そこで登場するのが 国土交通省が認定している 「安心R住宅」です。
簡単に言うと「プロによるインスペクション(性能調査)が完了した中古住宅」
つまりは前述したリフォームするに値する構造躯体を有していることを国の基準で証明されていることになります。
補助金活用時にもこの安心R住宅が登場します。補助金額で優遇されていてより多くの補助を受けられます。
このクラスになるとフルリフォームせずともそのまま暮らすことも可能です。
価格が高価なケースもあるので、気になる部分だけ入れ替えリフォームすることも多いです。
最優先で交換したい部分を順位付けすると
1位.トイレ
2位.お風呂
3位.洗面台
4位.キッチン
5位.内装壁紙
6位.ボイラー
といったところでしょうか。
この部分をリフォームすれば快適に暮らすことができると思います。
リフォーム費用の目安はトイレ20万円+お風呂100万円+洗面20万円+キッチン100万円+内装壁紙100万円+ボイラー40万円
総額目安380万円といったところです。
古い住宅はサッシの性能が低く、寒い可能性があります。その場合は内窓工事が有効です。予算目安として全部で100万円~200万円です。
そしてこれらは補助金対象品が含まれます。
子育てエコホーム支援事業活用で最大で60万円の支援が受けられます。
ちなみにリフォームの場合子育てしているかどうか関係ありません。誰でも受けられます。
さらに窓リノベ支援事業を併用すると別格の補助金がうけられます。約半分補助されます。
100万円~200万円かかるサッシ工事が半額の50万~100万円で工事できます。
いかがでしたでしょうか、近年では八戸市に勤務されている方で土地が比較的安価に購入できる八戸市近郊エリアの土地を購入される方も増えています。特においらせ、十和田エリアが人気のようです。皆様の住まい選びの参考になれば幸いです。